人気ブログランキング | 話題のタグを見る

絵本『ははうえのひみつ』 きとうひろえ作

この絵本に出てくるははうえは、ある意味アインデンティティのあるとても魅力的な女性です。ただし、誰もがこんな生き方はできないけど…

ははうえのひみつ(きとう ひろえ / 新風舎)

ぼくの最初のちちうえは腕の良い大工だったから、たのしいおもちゃを作ってくれた。2番目のちちうえはたくましい漁師だったから釣りに連れていってくれた。3番目のちちうえはピアニスト、4番目は売れない小説家、5番目は野球の選手…だけど世の中の人達はそんなははうえを普通じゃないだのフシダラだのと噂した。 その後も一流の板前、お金持ちの政治家、頭の良い医者、次々ちちうえが変わった。

そしてある日、ぼくに好きな人ができたとき、母上は秘密を打ち明けてくれた。
「いままでのちちうえはちちうえでなく、私のお友達だったの。しかも私はあなたのほんとうのははうえではないの。だけど私はあなたのこといちばんに愛しているわ」僕が好きな人と結婚してしばらくすると、ははうえも結婚した。なんとこれが初めての結婚らしい。大統領と結婚したははうえのことを、世の中の人は今度はウラヤマシイと言うようになった。


はじめ読んだときは、わけのわからない不思議な絵本だと思ったけれど、何度か読み返すうちに、女性の生き方、子どもを育てるということについて一家言持っている絵本だと気がついた。
このははうえがどのような経緯でぼくを育てているのかは本文には出てこない。けれども裏表紙を見ると少し謎が解ける。このははうえはスゴイ女性です。ブラボー!
by riviere7341 | 2005-06-04 10:51

日々のつれづれ


by りびい