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『煙か土か食い物』 舞城王太郎著を読む

これまでに出会ったことのない文体に遭遇したとき、拒絶反応を起こすこともあるかと思えばスキスキ大好き愛してるになってしまう作家もいる。
この舞城王太郎の文体はスキスキ大好きの方に入る。あなたはどうかな?

煙か土か食い物』(舞城 王太郎 / 講談社)

ある日、俺の働くERに凶報が届いた。連続主婦殴打生き埋め事件。被害者は俺のおふくろ。腕利きの救命外科医・奈津川四郎が故郷・福井に降り立った瞬間、凄絶な血族物語が幕を開ける…。新世紀初のメフィスト賞受賞作。以上データベースより

推理小説のようなハードボイルドのような、でも本当は家族の物語。乱暴なストーリーで突然とんでもない展開で読者は振り回されるが、それを心地よいと感じるか腹を立てるかは読者次第。暴力的な表現の中に差し挟まれる家族のエピソードは愛に満ち満ちておりグッと来る。
舞城王太郎という作家を初めて読んだ。彼の作品が好きな人と嫌いな人にはっきり分かれるかもしれない。私はすっかり参ってしまって、別の作品も読みたくなった。
by riviere7341 | 2005-03-11 21:12

日々のつれづれ


by りびい