『煙か土か食い物』 舞城王太郎著を読む
2005年 03月 11日
この舞城王太郎の文体はスキスキ大好きの方に入る。あなたはどうかな?
『煙か土か食い物』(舞城 王太郎 / 講談社)
ある日、俺の働くERに凶報が届いた。連続主婦殴打生き埋め事件。被害者は俺のおふくろ。腕利きの救命外科医・奈津川四郎が故郷・福井に降り立った瞬間、凄絶な血族物語が幕を開ける…。新世紀初のメフィスト賞受賞作。以上データベースより
推理小説のようなハードボイルドのような、でも本当は家族の物語。乱暴なストーリーで突然とんでもない展開で読者は振り回されるが、それを心地よいと感じるか腹を立てるかは読者次第。暴力的な表現の中に差し挟まれる家族のエピソードは愛に満ち満ちておりグッと来る。
舞城王太郎という作家を初めて読んだ。彼の作品が好きな人と嫌いな人にはっきり分かれるかもしれない。私はすっかり参ってしまって、別の作品も読みたくなった。