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電子図書館「青空文庫」を初めて利用する

初めて青空文庫を利用してみました。青空文庫は著作権が切れた作家を中心に、文学作品を無料でWEB上に提供しています。私は夏目漱石の『行人』を読み始めましたが、なかなか快適です。これまで電子図書館を利用してみたことが無いわけではありませんが、不便さを感じて本に戻っていました。

これまで、横書きテキストをスクロールしながら読んでいたものを、青空文庫でT-Timeというソフトを知り、さっそくダウンロードして使ってみました。目が疲れる度合いがぐっと減り、すごく快適になりました。これならパソコン読書もありかなと思っています。

青空文庫の存在を知ったのは、今日(4月14日)の朝日新聞に「青空文庫」呼びかけ人ライターの富田倫生さんが著作権について書いていらっしゃる投稿を読んでのことです。





現行の著作権法では作者の死後50年経つと権利が消滅していました。それが死後70年に改正される動きがあるのだとか。このことによって青空文庫で扱っていた太宰治、与謝野晶子ほか、現在登録されている作家のほぼ半分が扱えなくなるとこのと。
欧州連合とアメリカはすでに70年に延長しているので国際間の調和を図るという意味もあるようです。(欧米の延長についてはDesney社がミッキー・マウスの著作権が切れるので70年に延長するよう動いたからという話もあります)

私自身としてはWEB上で無料で読めることは歓迎だし、とても便利です。それから、たとえば宮沢賢治の作品などはわりと最近著作権が切れたのですが、それによって新たな宮沢賢治絵本が出版され、著作権が切れたおかげで文化が新たに創造されたと言えます。死後50年経ても生き残っている作品はそれだけで優れているわけで、それらは公共の文化として普及されやすくした方がよいとも思います。
ですが、WEBの読書が盛んになるにつれて、著作権切れの本は出版されずらくなり、インターネットを使えない人は本が読めなくなる、パソコンを持っていない人は本が読みにくくなる。そんな事態にはならないのだろうか、とそのあたりは疑問に思います。

T-Timeは便利なソフトですが、いちいちパソコンの前に座り起動しないと読めない不便さはあります。ただし、「あの本どこにしまったっけ」と探し回らなくてもいいし、本だなが必要なくなるのでお部屋が広く使えるかも。長所短所あれこれ考えているところです。
by riviere7341 | 2005-04-14 17:45

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by りびい